2-1. 注意しよう!冬のウイルス感染症

監修: 岡部信彦 先生
(国立感染症研究所 感染症情報センター センター長)

いろいろある「かぜ」

「かぜ」は鼻、口、のど(咽頭・喉頭)などの粘膜にウイルスが感染しておこる感染症です。ひとくちに「かぜ」といっても原因となるウイルスは200種類以上もあるといわれています。せき・くしゃみ、鼻づまり、のどの痛み、発熱など、共通する症状が多いことから「かぜ症候群」とよばれ、一年を通じてかかる「かぜ」は「普通感冒」とよばれるものがほとんどです。ウイルスの種類によって、時には重症化しやすく、命に関わる場合もあるため甘く見てはいけない感染症です。

冬の「かぜ症候群」には要注意!

寒くて乾燥する冬には「かぜ」をよくひきますが、冬の「かぜ」は肺炎や脳症などの別の病気を合併して重症化するものもあるので注意が必要です。

冬に話題になる「かぜ症候群」のうち、ことに症状が強く合併症をおこしやすい感染症の代表が「インフルエンザ」です。特に今年の冬は、春先に海外の一部地域で流行した「SARS」(重症急性呼吸器症候群)との同時発生の可能性が懸念されています。乳幼児では、呼吸器症状に特徴のある「RSウイルス感染症」は、悪化しやすい「かぜ」の代表です。

これらの感染症の正しい知識を持ち、日ごろから感染症に負けない健康な体を維持することが大切です。それでもかかってしまったら早めに医師の診断と適切な治療を受け、感染症を重症化させないようにしましょう。

ここでは、冬場に特に注意すべきウイルス感染症として「インフルエンザ」「SARS」「RSウイルス感染症」をとりあげます。国立感染症研究所・感染症情報センターの岡部センター長にお話をうかがっていますので、皆様の冬の感染症対策にお役立ていただければ幸いです。